帰国子女における"ひらがな"､"数詞"認知への環境要因の解析

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概要

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一般学級の児童と帰国子女教育学級の児童という異なる言語環境で成育した児童を対象として文字認知への環境要因を解析した。“ひらがな"および“アラビア数詞"をパソコンディスプレイで表示し、読字反応時間を測定した。その結果、一般学級児童と帰国子女教育学級児童の読字反応時間に有意な差はみられなかった。しかし、帰国子女教育学級児童の言語環境歴アンケートを検討したところ、言語環境が文字認知に個々には影響を与えていることが示唆された。環境要因のなかでは特に言語使用(language use)が与える影響が大きいことが示唆された。また、“ひらがな"読字反応時間の遅れに関しては有意味語に遅れを示す児童と無意味語に遅れを示す児童が存在した。Dual-route cascaded(DRC)モデルにおける語彙ルートと非語彙ルート機能の違いを反映していることが想定され、今後児童の機能に応じた教育方法が望まれる。
2008-03-15

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