＜資料＞南インドの視覚障害児教育　：　チェンナイの盲学校教育とコインバトルのインクルーシブ教育に焦点を当てて

概要

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現在､インドでは､都市部で多くの盲児を収容している盲学校と､主として農村地域で進められているインクルーシブ教育とが並立している｡それぞれの管轄は異なり､両者を包括的に把握する組織は存在しない｡本研究では､盲学校教育の実態を検討するために､タミルナード州の州都､チェンナイ(旧マドラス)の盲学校3校を調査した｡この3校は､いずれも規模の大きい伝統的な盲学校であり､多くの卒業生が大学に進学している｡また､インクルーシブ教育の実態を検討するために､タミルナード州のコインバトルで1980年代からヒンドゥ教の民間団体によって進められているプロジェクトを調査した｡このプロジェクトは､リーダーの｢インド型インクルーシブ教育｣という明確な理念に基づき､国際的な経済支援を受けて推進されており､途上国のインクルーシブ教育の一つのモデルと言えるであろう｡本研究では､実地調査に基づき､それぞれの教育システムの特徴と課題を明らかにした｡