ニゲラン代謝に関わるClostridium phytofermentans由来の新規ホスホリラーゼの発見(応用糖質科学シンポジウム)
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概要
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嫌気性土壌細菌Clostridium phytofermentansから糖加水分解酵素ファミリー65に分類される4種のホスホリラーゼ(Cphy_1019,Cphy_1874,Cphy_3313およびCphy_3314)を見出だした。Cphy_1874およびCphy_3313は,α-1,3-グルコ二糖であるニゲロースをリン酸存在下で加リン酸分解する新規酵素ニゲロースホスホリラーゼであることが判明した。またCphy_1019は,逆反応においてラムノースのみをアクセプターとして利用する新規酵素3-O-α-グルコシルラムノースホスホリラーゼであった。さらにCphy_3314は,α-1,3-オリゴグルカンに特異性を示す新規酵素α-1,3-オリゴグルカンホスホリラーゼと判明した。これら加リン酸分解酵素の発見は,鎖長特異性の異なる複数のホスホリラーゼによるα-1,3-オリゴグルカンの効率的な代謝経路の存在を示唆する。さらに新規ニゲロースホスホリラーゼ(Cphy_1874)を用いて,マルトース,セロビオース,スクロースおよび可溶性澱粉からニゲロースを合成する方法を開発した。
- 日本応用糖質科学会の論文
- 2014-05-20
著者
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