早期行動介入が奏効した神経性食欲不振症の姉妹例 : Broken Familyを背景に発症した病例の検討(事例研究)
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概要
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今回"Broken Family"を背景に有する神経性食欲不振症の姉妹発症例を経験した。本症例では、その家族背景から不適応行動がオペラント強化されて、治療困難となり、予後不良となることが予想された。後発した二女は、姉の摂食行動をモデリングしており、 しばらくして三女も姉たちをモデリングしていることが示唆された。 ここで治療者は二女の病状発展さらには三女の発症予防の意味からも早期行動介入が必要であると判断した。 そこで、早期に入院治療(行動介入)することで、不適応行動の強化子を除去したところ、治療に成功した。本論文では姉妹例の治療の実際と同胞発症の要因および同胞発症と"Broken Family"との関係について若干の文献的考察を加えて報告する。
- 日本行動療法学会の論文
- 1999-03-31
著者
-
増田 彰則
鹿児島大学医学部第1内科
-
成尾 鉄朗
鹿児島大学医学部附属病院心身医療科
-
胸元 孝夫
鹿児島大学医学部附属病院心身医療科
-
添嶋 裕嗣
鹿児島大学医学部心身医療科
-
古賀 靖之
西九州大学
-
野添 新一
鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科社会・行動医学講座
-
成尾 鉄朗
鹿児島大学医学部心身医療科
-
野添 新一
鹿児島大学医学部附属病院心身医療科
-
野添 新一
鹿児島大学
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