超音波エコースペクトルの重み付けとover-determinedシステムを用いた組織のイメージングおよび変位計測 : 加熱治療や放射圧生成のための強力超音波を使用した場合を含む

概要

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我々は、ヒト組織内の変位や変位ベクトルの高精度な計測技法を開発している。それらの計測やエコーイメージングのためのビームフォーミング法として、例えば、複数の交差ビームや単一ビームの周波数分割による横方向変調法を報告している。変位計測をさらに高精度化するためやエコーイメージングにおける病変の検出能を向上させるためにビーム方向や横方向の低周波数スベクトルを除去することは有効である。また、これとは別に、求める変位成分の数より多くの交差ビームを、物理的に生成する、または、周波数分割により擬似的に生成し、over-determinedなシステムを得ることによっても高精度化できる。本稿では、特に軸方向に関して注目し、低周波数スペクトルを除去した結果と、複数のステアリングビームを用いた場合や周波数分割した場合の各信号帯域の信頼度を用いた重み付け処理による変位計測を行ったファントム実験の結果を示す。その信頼度には、各帯域のエネルギーの大きさやZiv-Zakai Lower Boundを使用した。また、周波数空間においてスペクトル除去や窓を用いた重み付けを行うことにより、ビーム形状を調節し、超音波画像の画質やエコー信号を調節できることも報告する。裾の短いアポダイゼーション関数(例えば、べき乗関数)を使用してフォーカシングすることにより、裾の長いアポダーゼーション関数(例えば、ガウス関数)を使用した場合や平面波送波(フォーカシング無し)を行った場合に比べて高分解能な画像を生成でき、さらには高精度な変位ベクトル計測も行えることを以前に報告しているが、本稿では、後者により得られたエコー画像から前者により得られる様な高分解能なエコー画像に加工した結果を報告する(超解像の一種)。また、我々は、加熱治療や放射圧生成のための強力超音波の送波時のエコー信号を用いた同時のエコーイメージングと変位計測も行っており、本稿では、そのエコー信号からイメージングや変位計測のためのエコー信号を生成したシミュレーション結果を示す。
2012-09-17

超音波エコースペクトルの重み付けとover-determinedシステムを用いた組織のイメージングおよび変位計測 : 加熱治療や放射圧生成のための強力超音波を使用した場合を含む

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