環境教育の場としての学校林の生態管理
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
山形県鶴岡市立西郷小学校丸山学校林(2.6ha)を対象に,2002年度の1年間,学校林での6年生の授業と生態学的手法を用いた森林管理を同時に行いながら,環境教育機能をより充実させていくためには学校林をどのように整備していけばよいのかを,森林の生態管理と小学校教育の両方の視点から検討した。1年間の実施結果から,学校林の環境教育の場としての機能をより充実させるためには,(1)様々な学習プログラムに対応できる種および群集レベルで多様性が高い森林をめざす,(2)様々な学習プログラムに活用できる自然に関する基礎情報をできるだけ蓄積する,(3)児童が安全に活動できるとともに林床の撹乱を最小限に抑える適切な歩道を設置する,(4)これらの計画・管理活動に児童をできるだけ参加させる学習プログラムを組み入れることが望まれる。このように学校林の機能を充実させるためには,プログラムを作成・実施する教師と管理計画やプログラム作成のサポートを行う専門家との連携が必要不可欠である。
- 東北森林科学会の論文
- 2004-03-31
著者
関連論文
- ヤマガラによる貯蔵散布がエゴノキ種子の発芽に及ぼす影響
- CCDカメラによる撮影画像を用いた樹洞の深さと内部容積の推定方法
- アオキミタマバエによる虫えい形成がヒメアオキの実生更新に及ぼす影響
- 松枯れ後に成立した二次林を構成する低木・亜高木種の萌芽特性
- 河畔域におけるオニグルミの齧歯類による種子散布と実生の定着
- 多雪斜面におけるブナ林の表層雪崩による攪乱の実態と攪乱後の林分構造
- かき起こし後の林床における野ネズミによる種子の捕食
- 散布後の種子捕食者としてのツチカメムシの繁殖生態
- ツチカメムシの吸汁が引き起こす散布後のカスミザクラ種子の腐敗
- 発芽生物学 : 種子発芽の生理・生態・分子機構
- ヤマボウシの埋土種子から実生の定着にいたる更新初期過程
- 北限域のタブノキ林
- 太平洋側北限域におけるタブノキ純林と混交林の林分構造と更新
- 豊作年の種子落下後に伐採されたブナ林におけるブナ当年生実生の生残と成長
- 北限域のタブノキ成熟林とその周辺のクロマツ林におけるタブノキ稚樹の成長と光環境
- 北限域の異なる光環境下におけるタブノキ実生の生存と成長(東北地方の海岸林の現状と保全)
- 北限域のタブノキ成熟林とその周辺のクロマツ林におけるタブノキの更新
- 日本海沿岸北部における海岸林の特徴と現況(東北地方の海岸林の現状と保全)
- 豊作後ギャップが形成されたコナラ林の実生の生残と成長
- 北限域におけるタブノキの更新初期過程(東北地方の海岸林の現状と保全)
- 環境教育の場としての学校林の生態管理
- NCS剤注入防除を行った林分でのカシノナガキクイムシによる被害と防除効果
- 「東北地方の海岸林の現状と保全」を組むにあたって(東北地方の海岸林の現状と保全)
- P23-14 湿地化した放棄水田と継続水田における土壌炭素分解能の比較(23.地球環境,2012年度鳥取大会)
- タヌキによって種子散布される植物の果実の特徴