地域住民のうつ状態と喫煙行動との関連

概要

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我々は喫煙者のうつ状態と喫煙行動との関連を検討するために喫煙者,喫煙中止者,非喫煙者に調査を実施した。調査項目は喫煙行動(喫煙の有無,喫煙本数,吸い方,喫煙期間,禁煙を試みた回数,禁煙できるまでに禁煙を試みた回数)とZungのSDS(Self-rated Depression Scale)である。分析では非喫煙者を基準として喫煙者,喫煙中止者の喫煙行動とうつ状態の出現率との関連の強さを比較した結果,以下の点が明らかになった。1.喫煙者群男性ではタバコを1日40本以上吸う者は非喫煙者に比べオッズ比が1よりも有意に大きかった。また,禁煙を試みた回数が3回以上の者で非喫煙者に比べオッズ比が1よりも有意に大きかった。しかし,吸い方,喫煙期間とうつ状態との関連は認められなかった。女性では喫煙期間が11年以上の者で非喫煙者に比べオッズ比が1よりも有意に大きかった。その他の喫煙行動はうつ状態と関連が認められなかった。2.喫煙中止者群男性では喫煙を中止する以前にタバコを1日20〜39本以上吸っていた者で非喫煙者に比べオッズ比が1よりも有意に大きかった。男女ともその他にうつ状態と関連する喫煙行動はなかった。
2000-06-25