保育実践力の育成に関する考察2 : 「理想の保育者像」の獲得
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概要
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本稿では、学生が実習経験によって描き出した「理想の保育者像」から、その保育観を育て構築するはたらきを明らかにし、保育実践力を育成する手掛かりについて検討したものである。本研究では先行研究「保育実践力の育成に関する考察1」における、保育者の資質としての「専門者」と「生活者」の両面を備え持つ学生自身の「横断性」と、それを規定する生活感情や、それらを生み出した経験に焦点を当てた。そして、学生が具体的な保育者との出会いやそこでの経験を通して、どのように自己の理想を合致し得るような保育や「保育者像」をとらえているかを、二つの事例から読み取り、それぞれの根拠の意味について考察した。その結果、学生の保育記録や語りには、固有な経験と生活感情が反映され、それを通して「保育者像」や自身の保育観を描き直していることが明らかになった。その意味で、保育実践力の育成にとって、固有性を生かして保育経験を振り返らせる学習活動は、重要であると考えた。
- 2010-03-31
著者
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