短期大学における「心の教育」の展開2 - 価値への近接 -
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概要
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本稿は、「短期大学における「心の教育」の展開1-価値への近接-」の続編に相当する。本研究では、「ボランティアとNPO」の授業実践を根拠に、学生の認識が本来的な「ボランティア精神」や関係する様々な価値に近接し得ることを確認した。学生は、学習の各段階で、人間生活における様々な心理、状況、判断などについて考察し、「気付き」を繰り返すことで価値を見出し、また自己の内側に抱くことができた。しかし、一方でこうした本来性への拘りは、時として出口の見えない自己省察に陥り、「動」のイメージであるボランティア活動への具体的な取り組みを躊躇させる可能性を生み出してしまう。振り返りを通して自他(自利利他)の関係に気付き、「お互い様」という相依相関の関係を築きながら、各人が自己の内側に秘め持つその純粋な精神を害うことなく、むしろ見守る眼差しを自覚し、それを育むことが「心の教育」の展開の中心的課題であると考える。
- 2009-03-31
著者
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