P202 SELENE搭載用地形カメラの性能と開発状況について(ポスターセッション口頭2)
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概要
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2004年度に打上が予定されている月探査周回衛星(SELENE)には、地形カメラ(Terrain Camera)が搭載される。地形カメラは、衛星高度100kmから10m/画素の解像度の画像を取得する。また、地形カメラは前方視と後方視の二つから成り、立体視用画像ペアの取得も可能である。これまでルナーオービターやアポロ、更に最近ではクレメンタインが月の表面撮像を行っているが、10m程度の高解像度画像は、月東側の一部の赤道域南北30度以内に限られており、他の地域については100〜300m程度の解像度の画像しか得られていない。地形カメラでは月の全域について10m/画素の解像度の画像を取得する予定である。しかも画像は立体視画像ペアであり20〜30mの高さ分解能のDEM(デジタル高度モデル)の作成にも活用される。地形カメラによる画像データによって、月地形の詳細な様子が分かる。小規模なクレーターの崩壊度などが調べられれば、地域の相対的な年代区分に利用される予定だ(春山、1999)。クレーター周りの飛散物(エジェクタ)からは、クレーター形成過程の検討が詳細になされる(Hirata et al.、1999)。溶岩流の広がりや厚さからは、月内部構造の進化の様子についての推定が試みられる。地形の褶曲の様子からは、月の熱史を伺い知ることが期待される(山路他、1998)。地形カメラのデータは来世紀の月の研究の基礎をなすデータとなる。現在、地形カメラの開発は、FM設計段階である。2002年には製作を完了し、2004年度の打上に備える予定で進んでいる。
- 2000-10-31
著者
-
春山 純一
宇宙開発事業団 月利用研究センター
-
大竹 真紀子
宇宙開発事業団
-
大嶽 久志
JAXA
-
大嶽 久志
宇宙開発事業団
-
杉原 孝充
JAMSTEC
-
平田 成
宇宙開発事業団
-
松永 恒雄
東京工業大学
-
比嘉 道也
宇宙開発事業団
-
杉原 孝充
宇宙開発事業団
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