ハイブリッド形タワーヤーダの期待される経済効果
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概要
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伐採面積の小規模化,要間伐林分の増加,林業労働力の減少などの条件が進むなかで,特に傾斜地におけるタワーヤーダおよびプロセッサによる全木集材の有効性が大きくなっている。宮城県登米町における2か所の間伐集材作業を分析した結果,プロセッサ作業に待ち時間が生じることがわかった。この待ち時間による集材コストの増加は,たとえば,集材距離60mの列状間伐作業の場合,1時間あたり2,500-3,000円になるものと試算された。この問題を解決するには,1人のオペレータによって運転可能なリモートコントロール式ハイブリッド形タワーヤーダの開発が必要と考えられる。この新しい機械の経済効果を試算したところ,機械の価格を現在のタワーヤーダとプロセッサの合計価格より約25%安い2,500万円と仮定すると,集材コストは現在よりも26%安くなることがわかった。このハイブリッド形タワーヤーダをより有効に利用するには,スパンが100m以上で,しかも適当な広さの土場が必要である。また,従来と異なる複雑な機械を導入した場合の運転訓練や新しい作業システムになれるまでの能率低下などによる経費の増加も考慮する必要があろう。
- 1997-12-15
著者
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