Impulse Cを用いたFPGAのリソースシェアリングと顔向き認識アルゴリズムの実装(画像処理)

概要

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現在の脇見運転を防止するシステムの多くは、可視光領域を扱うカメラと複雑な画像処理アルゴリズムを用いて顔の向きを認識するが、その複雑さからシステムのコストが増加してしまう。しかし、脇見運転での自動車事故の多くは低価格帯の自動車によるものである。カルソニックカンセイ(株)では、先行研究として赤外線カメラと比較的簡易なアルゴリズムを安価なFPGAに実装することで、安価な脇見(顔向き)検知システムの開発を行っている。本研究では、開発コストの低減・実装の柔軟性向上を目的とし、FPGAへの実装にRTLではなくImpulse Cを用いた。Impulse Cは標準ANSI-CからRTLを自動生成する高位合成言語の一種であるが、面積や速度への最適化の機能は充分とは言えない。特に、安価で小さなFPGAへの実装に不可欠なレジスタやファンクションユニット、モジュールのシェアリング(使い回し)は自動的には行われない。本研究では、Impulse Cのリソースシェアリングの手法を提案し、その評価を行う。その結果、シェアリングが可能となり、動作周波数の向上も実現された。また、面積最適化に焦点を置き、顔向き認識アルゴリズムのFPGAへの実装・評価について述べてゆく。
2011-05-05