東工大CubeSat搭載用バス機器の機能評価実験

概要

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東工大小型衛星開発チームは,1辺が10cmの立方体形状の超小型衛星,CubeSatの開発を学生主導で行っている.本衛星は学生にとって初めての宇宙機であり,また,民生品を多用しているため,実際に宇宙に打ち上げるには,地上での多くの環境試験を必要としている.これらの環境試験のひとつとして大気球実験を行った.大気球を利用することで,小型衛星に搭載する機器の温度,真空環境試験,および遠距離の通信試験を行うことが可能になる.また,気球実験の打ち上げ上がある三陸のほかに,東京大岡山,長野県菅平に地上局を設置し,実際の衛星の運用模擬実験も行った.本実験において,衛星に搭載したビーコンの電波は450km程離れた地点でも受信が可能であったが,コマンド受信,FMテレメトリ送信機はともに通信距離数10km程度で通信不能となった.これら不具合の原因としては,低温での動作不良,搭載通信システム内での電波干渉等が原因と考えられる.これらの実験結果をもとに,CubeSatエンジニアリングモデル,フライトモデルの開発を行なっている.
宇宙航空研究開発機構の論文