海底における有機炭素の分解・堆積過程(シンポジウム:東シナ海の物質循環-MASFLEXの総括)
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概要
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東シナ海の海底における有機炭素の挙動は,海底への粒子沈降,海底面での分解,埋積および再移動によって支配されている.このうち,粒子沈降フラックス,海底での分解速度および埋積速度については実測が可能である.これら実測値から,そのネットとして再移動が計算される.陸棚上では,粒子沈降フラックスは1,000〜1,500mgC/m^2/dと非常に大きい.海底表面での分解速度や埋積速度は数10mgC/m^2/dと沈降フラックスの数%しかなく,陸棚上では粒子の再移動が重要なプロセスである.一方,沖縄トラフでは,粒子沈降フラックスは,8mgC/m^2/dと著しく小さく,沈降粒子の大部分は埋積する.
- 日本海洋学会の論文
- 1998-08-25
著者
-
松本 英二
名古屋大学水圏科学研究所
-
加藤 義久
東海大学海洋学部海洋科学科
-
伊藤 信夫
海洋科学技術センター
-
松本 英二
名古屋大学大学院環境学研究科
-
松本 英二
名大・水圏
-
松本 英二
名古屋大学
-
松本 英二
名古屋大学大学院 環境学研究科 地球環境科学専攻
-
松本 英二
名古屋大学大気水圏科学研究所総合解析部門
-
加藤 義久
東海大学海洋学部
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