ピアノロール画像の比較による旋律類似性評価手法の検討 -音高の違いを考慮した旋律概形の比較-

概要

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楽譜情報を利用した旋律類似性評価では,より多くの情報をもとに評価した方がより精密な類似性評価が可能となる.しかし,楽譜情報からすべての特徴を表現することは困難であり,旋律の類似性評価に有効な特徴は未だ明らかになっていない.そのため類似性評価に利用する特徴量を事前に選択することは難しい.そこで本稿では,楽譜情報をより多く利用するために楽譜情報からピアノロール画像を生成し,画像比較による旋律類似性評価を検討した.特に,音高は異なるが概形の似た旋律に対する類似性評価を向上させるため,ピアノロール画像を音高方向にずらして音列がもっとも一致する場合で類似性を評価する手法を提案した.また,数値計算による類似性評価手法との比較として,事例に基づく演奏表情生成システム"Kagurame Phase-II"で用いられている旋律類似性評価式による類似性評価結果との比較を行った.その結果,音高が異なっていても構成が類似している和音などに対して提案手法が有効であることがわかった.
2010-07-21