クライアント資源を利用した堅牢なマッシュアップサービスの実現

概要

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Web サービスの応答遅延や異常停止等の一因として Flash Crowds と呼ばれる突発的なアクセス集中が知られている.Flash Crowds は発生時期や規模の予測が困難なため,正確な予測を前提としない対策が求められる.また,近年の Web サービスでは動的生成コンテンツや外部のサーバから提供されるコンテンツと組み合わせたマッシュアップも増えてきたため,これらを念頭に置いた Flash Crowds 対策が必要である.本論文では,クライアントの資源を用いることで Flash Crowds への耐性を持ち,動的 / 外部コンテンツにも対応したコンテンツの配信手法を提案する.本手法は,クライアント間で形成する Peer-to-Peer ネットワーク上でキャッシュを管理・共有することで,サーバへのアクセスを軽減する.また,クライアントが取得したコンテンツを,そのクエリをキーとして管理し共有することで,静的 / 動的 / 外部コンテンツの区別なく共有可能にする.10,000 台の仮想クライアントを用いた実験ではサーバのリクエスト処理数とネットワーク帯域使用量が約 98% 減少することを確認した.
2009-07-29