特定のフォーマットに依存しない文書処理系の設計と実装

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本発表では,既存の特定フォーマットに依存しない文書記述を可能とする文書処理系の設計と実装について述べる.現在,様々な文書処理用言語が存在しているが,その多くはプログラミング言語としての記述能力・記述のしやすさが十分でなく,文書中にプログラムを記述し結果を埋め込むような,文書の動的自動生成が容易であるものは少ない.また,印刷を目的,とした高度な組版機能を利用する場合にはL^AT_EXで記述し,Webでの閲覧を目的とする場合にはHTMLで記述するというように,各言語が目的に応じて使い分けられているため,複数の目的に対応した文書を作成するには,それぞれの言語を用いて文書を重複して記述する必要がある.これらの問題点を解決することを目的として,次のような機能を持つ文書処理系を設計し実装した;1)プログラム記述による文書の動的自動生成;2)複数の既存のフォーマット(L^AT_EX,HTML)への整形された文書の出力.実装は,Schemeを文書記述の言語として採用し,Scheme処理系上に文書処理のための関数群を作成することにより行った.Schemeの評価機構を利用することにより,高度なプログラムが文書中に記述可能で,変数を利用した文書再構成の容易化等の利点がある.また,俵珀X・HTMLに対して出力ができるため,この系に対する記述のみで,印刷・Webでの閲覧を目的とした文書を同時に得ることがでぎる.
一般社団法人情報処理学会の論文
2004-07-15

特定のフォーマットに依存しない文書処理系の設計と実装

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