Yataglass: メモリスキャン攻撃を利用した攻撃コードの振る舞い解析

概要

論文の詳細を見る
現在,攻撃者の任意のコードをサーバ上で動作させるリモートコードインジェクション攻撃がセキュリティ上大きな問題となっている.これに対し,攻撃コードを検知・解析するシステムとして,ネットワーク・コード・エミュレータが提案されている.ネットワーク・コード・エミュレータでは攻撃コードの擬似実行を行うことにより,攻撃コードを精度よく検知したり,攻撃コードの振る舞いを詳細に解析することができる.本論文では,被害プロセスのメモリ上のデータを命令列として利用する攻撃であるメモリスキャン攻撃が既存のネットワーク・コード・エミュレータを回避できることを示し,また,メモリスキャン攻撃を応用した攻撃コードの振る舞いを解析するネットワーク・コード・エミュレータであるYataglassを提案する.実際にYataglassを作成し,実際の攻撃コードにメモリスキャン攻撃を適用し実験を行った結果,Yataglassは正しくメモリスキャン攻撃を適用した攻撃コードを解析できた.
一般社団法人情報処理学会の論文
2009-04-15