無菌的に育成したショウロ-クロマツ外生菌根の細胞学的特徴
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概要
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無菌的に育成したショウロ-クロマツ外生菌根を光学および電子顕微鏡で観察した.ショウロ培養菌糸体を接種して2週間以内に菌根形成の兆候が認められた.接種後8週間後には典型的な二叉菌根と外生菌糸がクロマツ実生で検出された.外生菌根の準超薄切片を光学顕微鏡で観察した結果,多分岐したハルティヒネット構造やポリフェノール類の菌鞘内側への封入が観察された.外生菌根の超薄切片を透過型電子顕微鏡で観察した結果,緻密な細胞が菌鞘やハルティヒネットで認められた.宿主皮層細胞と多分岐したハルティヒネットとの境界面では,宿主細胞壁と菌糸細胞壁が融合し,両者の区別化が困難なインボルビングレイアーを形成していた.宿主細胞では通常のミトコンドリアが観察されたが,ハルティヒネットでは変形した多数のミトコンドリアが認められた.著しく伸長したミトコンドリアが多分岐したハルティヒネットにおいて観察された.
- 2010-10-31
著者
-
霜村 典宏
鳥取大学農学部
-
会見 忠則
鳥取大学農学部
-
尾谷 浩
鳥取大学農学部
-
朴 杓允
神戸大院農
-
朴 杓允
神戸大学大学院自然科学研究科
-
朴 杓允
神戸大学大学院農学研究科
-
霜村 典宏
(財)日本きのこセンター菌蕈研究所:(現)鳥取大学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センター
-
霜村 典宏
鳥取大学農学部生物資源環境学科
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