加工調理したきのこのDNA鑑定
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概要
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シイタケ及びツクリタケをモデルケースとして様々な加工調理をした子実体からDNA抽出を行い,抽出DNAの分子サイズについて検討を行った.その結果,"焼き","妙め","揚げ"の調理は高温ではあるが,短時間しか熱にさらされないためDNAの低分子化は,ほとんど認められなかったが,"茄で"では調理時間が長くなるにつれDNAの低分子化が著しくなった.次に,これらの調理した子実体から抽出したDNAがPCRの鋳型となりえるかどうかについて検討したところ,生シイタケ,生ツクリタケ及び乾燥シイタケ子実体の場合,120分間以上"茄で"た場合は,350bp程度までの断片の増幅が可能であった.ツクリタケの缶詰やレトルトの場合は,未調理,調理した子実体のいずれも250bp程度の断片であれば,増幅可能であった.増幅したDNA断片の塩基配列は決定可能であり,調理による塩基の置換等は見られなかった.
- 日本きのこ学会の論文
- 2008-10-31
著者
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前田 和彦
鳥取県警察本部科学捜査研究所
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永瀬 光俊
島根県産業技術センター
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会見 忠則
鳥取大学農学部
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前田 和彦
鳥取大学大学院連合農学研究科
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越智 友也
鳥取大学農学部
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持田 裕介
鳥取大学農学部
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小松 万記
鳥取大学農学部
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