ネパールの農村におけるネズミ捕獲活動とその後の残存ネズミ個体群の回復のモニタリング
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概要
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本報告はネパールにおけるJICAプロジェクトの成果の一部を取りまとめたものである。1.ネズミの種と生息場所農家に生息する主要有害種はクマネズミRattus rattus brunneusであり,農地に生息するそれはコオニネズミ Bandicota bengalensisである。2.わな類の捕獲効率 a. 農家:BX法と大型のかご型わなを用いた捕獲法との併用で,クマネズミに対して高い捕獲効果を示した。除去法に基づいて,生息数の推定をすることができた。b. 農地:餌法あるいは土閉塞法により生き穴調査が可能であり,その後スナップトラップを用いて,コオニネズミに対して高い捕獲効率を得た。除去法に基づいて,生息数の推定をすることができた。3.ネズミ駆除後の残留個体群の回復過程のモニターリング a. 農家:クマネズミ駆除後の個体群の回復をBX法およびかご型わなを用いた除去法により推定した。そして,夏よりも冬期に駆除作業を行ったときに残留個体群の回復が緩やかであった。b. 農地:コオニネズミはネズミ穴およびマウンドを作るので,これらのラットサインと作物の被害が生息数の指標となる。本種はイネあるいはムギの出穂期-成熟期に周辺からこれらの作物が栽培されている農地に移動し,トンネル系を作り,これらの作物を加害する。他の季節には,本種はムギ,イネの栽培地より周辺に移動し,水田と周辺の農地とを季節的に移動することを明らかにした。ネズミ穴およびマウンドを指標として駆除後の本種の残留個体群の回復の動向を推測できることを示唆した。
- 1999-07-30
著者
-
草野 忠治
筑波大学
-
Kusano T
Univ. Tsukuba Ibaraki Jpn
-
草野 忠治
東教大農
-
Kusano Tyuzi
Institute Of Agriculture And Forestry The University Of Tsukuba
-
Kusano Tyuzi
Tropical Rat Control Committee Overseas Agricultural Development Association
-
Kusano Tyuzi
Institute Of Agriculture And Forestry University Of Tsukuba
-
Kusano T
University Of Tsukuba
-
Shrestha P.
Entomology Division Narc
-
TELI P.
Entomology Division, NARC
-
Teli P.
Entomology Division Narc
-
Shrestha P.D.Dhaubaji
Entomology Division, NARC
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