重症例からみた気管支喘息治療の現状と危機管理に関する検討
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概要
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1998年よりステロイド剤規則的吸入療法を主体としたガイドライン療法が導入され喘息死は徐々に減少してきたが,2000年度の本邦における喘息死は4,473名を数える.標準的治療が確立されたにもかかわらずなぜ死亡例が多いのかを,救命救急センターに3次救急搬送された重症気管支喘息患者54例を対象に検討した.救急搬送前の投薬内容をみると,ガイドラインにそった治療は行われず,喘息発作時だけβ受容体刺激剤(スプレー)を使用していた症例が平均92.9%でCPA(cardio pulmonary arrest)症例では100%であった.それに対してステロイド剤規則的吸入療法は2例3.7%にしか行われていなかった.気管支喘息を専門とする呼吸器専門医やアレルギー専門医はガイドラインにそった治療を行っているが,一般臨床医には未だ浸透していない可能性が示唆された.気管支喘息死を減少させるには,一般臨床医による患者教育の徹底,ステロイド剤規則的吸入療法をベースにした適切な定期的通院・治療の厳守,発作急変時に備えた病歴カードの常時携帯,救急医療機関側は救急隊のオーバートリアージを容認するなど危機管理の徹底を図ることが重要と考えられた.
- 東京女子医科大学の論文
- 2003-04-25
著者
-
須賀 弘泰
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
中川 隆雄
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
曽我 幸弘
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
折田 智彦
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
古賀 正義
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
澁谷 美穂子
東京女子医科大学第二病院 救急医療科
-
石川 雅健
東京女子医科大学 救急医学
-
鈴木 忠
東京女子医科大学 救急医学
-
阿部 勝
東京女子医科大学附属第二病院救急医療科
-
秋月 登
東京女子医科大学東医療センター救急医療科
-
渋谷 美穂子
東京女子医科大学東医療センター 救急医療科
-
曽我 幸弘
東京女子医科大学東医療センター救急医療科
-
曽我 幸弘
東京女子医科大学
-
須賀 弘泰
東京女子医科大学東医療センター救急医療科
-
須賀 弘泰
東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター
-
須賀 弘泰
福井医科大学 救急部
-
須賀 弘泰
東京女子医大第二外科
-
鈴木 忠
東京女子医科大学医学部消化器外科学
-
阿部 勝
東京女子医科大学東医療センター救急医療科
-
阿部 勝
東京女子医科大学東医療センター 救命救急センター
-
石川 雅健
東京女子医科大学救急医学
-
石川 雅健
東京女子医大第二外科
-
石川 雅健
東京医科大学
-
中川 隆雄
東京女子医科大学東医療センター救急医療科
-
中川 隆雄
東京女子医科大学 救急医学
-
中川 隆夫
福井医科大学救急部
-
阿部 勝
東京女子医科大学 救急医学
-
秋月 登
東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
-
曽我 幸弘
東京女子医科大学附属第二病院救命救急センター
-
鈴木 忠
東京女子医科大学医学部救急医学
-
中川 隆雄
東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
-
澁谷 美穂子
東京女子医科大学東医療センター 救急医療科
-
須賀 弘泰
東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
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