北摂地域の萌芽林における常緑植物の植被率と種多様性・種組成との関係
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概要
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1.北摂地域の萌芽林において,遷移の進行に伴う常緑植物の量と種多様性および種組成との関係を明らかにすることを目的にして,常緑植物が少ないクヌギ群落,低木層で常緑植物が優占しつつあるコナラ群落,高木層および低木層で常緑植物が優占したアラカシ群落において植生調査を行った.2.常緑植物積算被度と全出現種数,全階層の夏緑植物種数,草本層の出現種数および草本層の夏緑植物種数との間にはそれぞれ有意なやや強い負の相関関係が認められた.3.DCAの第1軸と第2軸により調査区を配置したところ,アラカシ群落でややばらつきがあるものの,優占種による群落区分と種組成による序列とがほぼ一致していた.固有値が大きく種組成の分化を最もよく表しているDCAの第1軸と常緑植物積算被度との間には,有意なやや強い正の相関が認められた.4.100m^2あたりの出現種数はクヌギ群落(50.8種),コナラ群落(41.2種),アラカシ群落(19.3種)の順で多く,出現種数はクヌギ群落とアラカシ群落との間およびコナラ群落とアラカシ群落との間で有意な差があった.それぞれの群落に特徴的に出現していた種をみると,クヌギ群落では38種のうち33種,コナラ群落では15種のうち11種,アラカシ群落では11種のうち2種が夏緑植物であった.5.常緑植物積算被度の増加による光環境の悪化によって耐陰性の低い種の生育が妨げられたたため,種多様性の減少と種組成の変化がおこったと考えられた.
- 2007-06-25
著者
-
服部 保
兵庫県立大学自然・環境科学研究所
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橋本 佳延
兵庫県立人と自然の博物館自然・環境再生研究部
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松村 俊和
神戸大学大学院人間発達環境学研究科
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服部 保
兵庫県立人と自然の博物館自然・環境再生研究部
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服部 保
兵庫県立人と自然の博物館:姫路工業大学自然・環境科学研究所
-
服部 保
神戸大学大学院自然科学研究科
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松村 俊和
兵庫県淡路県民局洲本農林水産振興事務所
-
伴 邦教
株式会社プレック研究所
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服部 保
兵庫県立大学 自然・環境科学研究所
-
松村 俊和
兵庫県阪神北県民局宝塚農林振興事務所
-
橋本 佳延
兵庫県立人と自然の博物館
-
松村 俊和
甲南女子大学
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