スクラムジェット燃焼器におけるストラット効果
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概要
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スクラムジェット燃焼器において、ストラット前縁部形状が燃焼状態に及ぼす影響、ストラットからの燃料の平行噴射による燃焼性能特性、ストラット位置が燃焼状態に与える影響などについて試験的に調べた。同様に、燃料噴射孔径と保炎性能との関係、ストラットを用いた場合の着火性能などについても調べた。高温模擬空気発生装置から供試燃焼器に流入する空気は、総圧Pta=1.0MPa、総温Tta=800〜2100K、マッハ数2.4である。その結果、流れ場への影響が少ない前縁形状ストラットの混合および燃焼効率は、影響の大きい前縁形状の場合に比べてかなり低いことがわかった。ストラット位置を燃焼器下流に取付けた場合、側壁平行噴射燃料の着火/保炎が促進され、上流への影響も緩和されることがわかった。また、ストラットからの平行噴射では噴射孔径の大小は燃焼状態に影響しないこと、側壁平行噴射孔径を増すと性能は向上することなどが明らかになった。強制着火では、新たに開発した2連プラズマトーチによって、ストラット両側流路燃料に同時に着火できた。ストラット有りの燃焼器の自発/強制着火は、ストラット無しの場合より着火しやすいこと、ストラット平行噴射のみの自発/強制着火は、垂直噴射がある場合とは逆に燃料当量比が大きいほど着火しにくいことなどがわかった。
- 宇宙航空研究開発機構の論文
著者
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谷 香一郎
宇宙航空研究開発機構 角田宇宙センター
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升谷 五郎
東北大学大学院工学研究科
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鎮西 信夫
宇宙航空研究開発機構 総合技術研究本部 宇宙推進技術共同センター
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鎮西 信夫
航空宇宙技術研究所角田宇宙推進技術研究所
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升谷 五郎
東北大学
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村上 淳郎
宇宙基幹システム本部宇宙輸送系推進技術研究開発センターエンジン研究開発グループ
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工藤 賢司
宇宙基幹システム本部宇宙輸送系推進技術研究開発センターエンジン研究開発グループ
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小室 智幸
宇宙航空研究開発機構
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小室 智幸
宇宙航空研究開発機構総合技術研究本部宇宙推進技術共同センター
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工藤 賢司
宇宙航空研究開発機構総合技術研究本部複合推進研究グループ
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村上 淳郎
宇宙航空研究開発機構総合技術研究本部複合推進研究グループ
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谷 香一郎
宇宙基幹システム本部宇宙輸送系推進技術研究開発センターエンジン研究開発グループ
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鎮西 信夫
宇宙航空研究開発機構 総合技術研究本部 複合推進研究グループ
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鎮西 信夫
航空宇宙技術研究所
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