モンゴル在来山羊3集団の冬季体重損耗率とカシミヤ毛生産量
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概要
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モンゴル国における優良ヤギ品種の確立を目的としてカシミヤ毛生産関連遺伝子のクローニングを試みている。その研究対象のリソース・ファミリーとしてBayandelger(BD),Gobi Gurvan Saikhan(GGS)およびZalaajinst White(ZW)の3集団をモンゴル国内に維持している。今回,本ヤギ集団における体重の加齢および季節的変動,並びにカシミヤ毛生産量からそれらの品種特性を調査した結果,以下の成績が得られた。<BR>1. GGS, ZW, BD集団の同一個体の冬季間における体重の損耗率を比較した結果,4歳齢の春にはGGSとZW集団には有意差は認められなかったが,この2集団とBD集団間に有意差が認められた(p<0.05〜0.01)。体重損耗率はBD集団で最も低く23.70%で,次いでGGS集団の24.90%であった。最も体重の重かったZW集団は冬季間の損耗が36.06%で3集団の中で最も大きかった。<BR>2. GGS, ZWおよびBDのカシミヤ毛生産量は,それぞれ333.11±8.32g, 268.07±12.30gおよび222.86±5.32gであった。カシミヤ毛の直径は16-19,15-16.5および12-15μmであることから,BD集団のカシミヤ毛が最も細く,毛色形質を考慮すると優良な品種と判断された。冬季間の体重損耗率が最も少ないのは,細い毛による体温保温効果と関係しているものと推察された。<BR>3. BD集団におけるカシミヤ毛の長さ(5.68±0.39cm),直径(16.53±0.10μm)および毛生産量(222.86±5.32g)のそれぞれの間における相関では,長さと生産量の間に強い相関(0.747)が認められた。
- 2009-08-15
著者
-
天野 卓
東京農業大学農学部バイオセラピー学科
-
野村 こう
東京農業大学農学部
-
横濱 道成
東京農業大学生物産業学部生物生産学科
-
天野 卓
東農大・農
-
野村 こう
東京農業大学農学部畜産学科
-
天野 卓
東京農業大学大学院農学研究科家畜育種学研究室
-
天野 卓
東京農業大学農学部
-
天野 卓
東京農業大学大学院農学研究科畜産学
-
横浜 道成
東京農業大学 生物産業学部 生物生産学科
-
横浜 道成
東京農業大学
-
横濱 道成
東京農業大学生物産業学部
-
菅野 雅子
東京農業大学農学部
-
ALTANGEREL Gombojav
モンゴル国立農業大学
-
NYAMSAMBA Dambiinyam
モンゴル国立農業大学
-
ZAGDSUREN Yo
モンゴル国立農業大学
-
天野 卓
東京農業大学農学部家畜育種学研究室
-
天野 卓
東京農業大学
-
天野 卓
Laboratory Of Animal Genetics And Breeding Dept. Of Animal Science Tokyo University Of Agriculture
-
横濱 道成
東京農業大学 生物産業学部 生物生産学科
-
野村 こう
東京農業大学大学院農学研究科家畜育種学研究室
-
横濱 道成
東京農業大学生物産業学部動物資源生産学研究室
-
横濱 道成
東京農業大学
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