作業トレースによる工業製品の品質保証の試み(セッション2:アプリケーション(1))

概要

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工業製品の品質保証においては、使用する原材料や部品の品質、設計も重要であるが、組立工程における手順書通りに作業されているかも非常に重要な要素である。一般に、組み立てラインやセル生産方式の組立工程には、前工程の作業内容や品質を確認する後工程が随所に組み込まれている。しかし、作業内容によっては後工程では検出し難いものもある。例えば、1つの部品を複数のねじで留める場合、対角線に沿って順次締め付けていくことが望ましい。しかし、それに違反していても視覚的に検出するのは容易ではない。そこで我々は、作業内容をコンテキストとして扱い、地磁気センサと加速度センサの組み合わせによって作業員の腕などの動きをトレースすることによりコンテキストの識別と作業内容を把握し、工業製品の品質向上を図るシステムを開発している。本論文では、コンテキストとしての作業を基本動作に分割し、各コンテキスト別にトレースを試み、問題のある動作を識別可能であることを示す。また、生産工程へ導入する際の基本条件を示す。
2008-06-12