人工草地の植生構造 : 第5報施肥量と刈取回数を異にした数種イネ科牧草地の面積当り茎数の推移および茎数と収量の関係について

概要

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1)ペレニアルライグラス,チモシー,トールフエスク,レッドトップ,ケンタッキーブルーグラスのイネ科5草種を供試して施肥量を3水準,刈取回数を2水準として,2年間栽培し,面積当り茎数の推移,茎数,茎重と収量の関係などを検討した。2)面積当り茎数は,ケンタツキーブルーグラス,ペレニアルライグラスなどの草種が多く,また3回刈区より5回刈区が多かった。施肥量別では中肥区で多く,少肥区や多肥区ではやや少なかった。3)刈取期ごとの風乾物収量を茎数で除して平均1茎重を求め,これと茎数との関係を検討した。茎数(N)と茎重(W)の関係はW=kN^<-a>で表せたが,aの値は刈取回数や施肥量の相異により異なった。また,少肥区は茎数と茎重の関係からみて,分けつの発生が十分でないことが示された。4)3回刈区では,aの値が大きく,このことから,茎数が少なくても茎重の重い草種が多収となる傾向がみられたが,5回刈区ではこの傾向はみられなかった。これらのことから,刈取回数の少ない時は茎重の重草種が,頻繁に利用する場合は茎数の多い草種が有利となることが示唆された。
日本草地学会の論文
1975-04-25