蹄耕法造成草地におけるミヤコザサの動態について

概要

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1)1980年と1981年,池田町東台の町営育成牧場において実験を行った。褐毛和種による蹄耕法で牧草を導入していく過程での,ミヤコザサ優占草地の植生の推移を1980年に,休牧の影響を1981年に調査した。2)地上部総生産量は,1980年の放牧区では421kg/10a,非放牧区では212kg/10a,1981年の休牧区では317kg/10aであった。3)1980年の放牧区において,採食されたミヤコザサの乾物重は184kg/10a,10月の現存量は26kg/10a,休牧区の1981年10月の現存量は179kg/10a,であった。4)放牧開始前は全体の乾物生産量のうちミヤコザサが89%を占めていた。非放牧区の草種構成もほぼ同様に推移した。1980年10月の放牧区では、ミヤコザサは25%,野草は8%,イネ科牧草は62%,マメ科牧草は5%であった。この草地を1シーズン休牧すると、1981年10月で、それぞれ45%,23%,31%,1%となった。5)1980年10月のミヤコザサの稈数は,非放牧区では175本/m^2あった。放牧区では124本/m^2であったが,翌年の休牧により10月には281本/m^2に増加し,著しい回復力を示した。
1988-06-30