エゾノギシギシとナガバギシギシの稚苗の生長におよぼす窒素・pH・土壌要因の影響

概要

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1984年5-11月に温室において,エゾノギシギシ(Rumex obtusifolius L.)とナガバギシギシ(R. crispus L.)の稚苗の生長におよぼす土壌要因,pH,窒素の影響を調査し,また,砂耕栽培によりpH,窒素の影響を調査した。1)土壌要因,pH,窒素に対する両種の生長反応には明らかな差を認めなかった(Table 1,2 ; Fig. 1,2)。2)両種の乾物生産量には4処理(高いpH,窒素施用,砂の添加,土壌の種類)の影響が大きく,これらの全体の分散に対する寄与率は13-28%を占めた(Table 1)。3)両種の乾物生産量は窒素20kg/10aまでは施用量と共に増加した(Fig. 3)。単位窒素量あたりの乾物生産の増加量は両種において0.14-0.17gであった。4)両種の乾物生産量は窒素0kg/10aのときは同様であった(Fig. 4)。窒素が20kg/10aのときの乾物生産量はpHが6.5では両種の間に差はなかったが,pHが4.5または8.5ではエゾノギシギシの方がナガバギシギシより高い乾物生産量を示した。
帯広畜産大学の論文
1986-06-01