北海道東部におけるエゾノギシギシとナガバギシギシの生長と種子生産におよぼす刈取りの影響 : I. 移植個体についての異なる生育段階と異なる高さでの刈取り

概要

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異なる生育段階と高さで刈り取った時のエゾノギシギシ(R. obtusifolius L.) とナガバギシギシ(R. crispus L.) の成長と種子生産におよぼす影響について、1982年と1984年に帯広市において圃場実験を行った。両種の根を5月上旬に採取し、実験圃場に移植した。1)ナガバギシギシの方がエゾノギシギシより7-10日早く開花した。(Fig. 1). 2)再生産効率はナガバギシギシの方がエゾノギシギシより明らかに高く、また、根の割合については逆の傾向を認めた。(Table 2, Fig.1)。3)種子の登熟初めに地上部を刈り取ると、両種とも最も低い種子生産を示した(Fig. 2, 3)。4)ナガバギシギシでは、種子の登熟初めに5cm以下で刈取るとはほとんど種子を生産しなかったが、10cm以上の刈取りである程度の種子を生産した。一方、エゾノギシギシでは、刈取りの高さにかかわらず、ある程度の種子を生産した(Table 3)。
日本雑草学会の論文
1988-05-26