事例検討会における師長の拡張的学習 : 活動理論による分析
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概要
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看護実践者による事例検討はいろいろな目的で行われており,その有用性に関する報告は多いが,事例検討において,学習が行われることを明確に示した報告は少ない。これまで筆者も,事例検討会が既習の知識を実践に活かす訓練として有効であることを示してきたが,事例検討会において,参加者の問題認識が変化し,学習が行われることを明確にすることはできなかった。本稿では,事例検討会における師長のディスカッションを,活動理論を用いて分析した結果,事例検討会では,(1)事例提示者と参加者の問題の共有(2)事例提供者と参加者間の思考の矛盾とずれに関するディスカッション(3)事例提供者の思考における矛盾と葛藤を浮き彫りにしたディスカッション(4)問題の本質に迫るディスカッション,そして(5)問題の本質の発見から新しい活動形態を創造しようとすること,の5段階を経て,拡張的学習が展開されたと捉えることができた。
著者
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徳本 弘子
埼玉県立大学
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服部 満生子
茨城県立医療大学保健医療学部看護学科
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徳本 弘子
埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
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徳本 弘子
さいたま市立高等看護学院
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徳本 弘子
埼玉県立大学 保健医療福祉学部 看護学科
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服部 満生子
茨城県立医療大学付属病院 看護部
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