市販野菜の微生物的評価
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概要
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市販野菜のバクテリアルフローラを調査した。キュウリ,レタス,ホウレンソウおよびニンジンの一般生菌数と大腸菌群数は,それぞれ4.5〜6.5logCFU/gと3.3〜4.3logCFU/gであるのに対して,トマト,タマネギおよびニンニクの細菌数は検出限界値(2.4logCFU/g)以下であった。キュウリ,レタスおよびニンジンでは,外部組織のほうが内部組織よりも対数値で1〜3程度高い細菌数を示したが,ホウレンソウでは両組織間に差は見られなかった。ニンジンとホウレンソウでは,グラム陰性菌が主体をなしたのに対して,キュウリではグラム陽性菌とグラム陰性菌がほぼ同程度検出された。ニンジン,ホウレンソウおよびキュウリから頻繁に検出された細菌は,グラム陽性菌ではCurtobacterium属菌,Staphylococcus属菌およびEnterococcus属菌で,グラム陰性菌ではPseudomonas属菌,Agrobacterium属菌,Stenotrophomonas属菌,Enterobacter属菌,Pantoea属菌およびKlebsiella属菌であった。なお,いずれの野菜からも食性病原細菌は検出されなかった。
- 2004-02-28
著者
-
泉 秀実
近畿大学生物理工学部
-
尾崎 嘉彦
和歌山アグリバイオ研究センター
-
泉 秀実
Department of Biotechnological Science, Kinki University
-
長野 美緒
Department of Biotechnological Science, Kinki University
-
尾崎 嘉彦
Industrial Technology Center of Wakayama Prefecture
-
尾崎 嘉彦
株式会社和歌山アグリバイオ研究センター
-
長野 美緒
Department Of Biotechnological Science Kinki University
-
尾崎 嘉彦
(株)和歌山アグリバイオ研究センター
-
泉 秀実
近畿大学 生物理工学部
-
尾崎 嘉彦
近畿大学生物理工学部 食品安全工学科
-
尾﨑 嘉彦
近畿大学生物理工学部 食品安全工学科
-
OZAKI Yoshihiko
Faculty of Biology-oriented Science and Technology, Kinki University
-
尾﨑 嘉彦
近畿大学生物理工学部
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