公認認定機関から特別栽培農産物として認証された果実の微生物学的評価
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概要
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制限された無機栽培により、和歌山県公認の認定機関から特別栽培農産物として認証された部分的有機栽培の果実(ウメ、スモモ、カキ、ウンシュウミカンおよびレモン)について、2004年から2006年にかけて、その微生物的品質と安全性を調査した。多くの全果あるいは果皮および果肉部の微生物数は、検出限界値(細菌では2.4logCFU/gおよび真菌では3.0logCFU/g)以下であった。すべてのサンプルの中で、ウンシュウミカンの果皮は、2004年の一般生菌数が3.9logCFU/g、2005年の真菌数が5.0logCFU/gとなり、最も高い微生物数を示した。すべての果実の果肉部の微生物数は検出限界値以下で、pHの値はカキを除いて3.2以下であった。すべての果実において、分離菌の約80%はカビが占めた。最もよく分離されたカビ属は、Alternaria,Diaporthe,Pestalotia,PhialophoraおよびPhanerochaeteで、これらはいずれも植物原菌であった。ヒトの病原菌であるSalmonellaおよびEscherichia coli O157:H7は、いずれのサンプルからも検出されなかった。これらの結果から、部分的有機栽培果実は、その栽培方法から由来されるような高い微生物リスクは有していないことが示された。
- 近畿大学の論文
著者
-
森本 康一
近畿大学生物理工学部生物工学科
-
泉 秀実
近畿大学生物理工学部
-
山脇 伸行
近畿大学生物理工学部電子システム情報工学科
-
村上 ゆかり
近畿大学生物理工学部生物工学科
-
喜田 香織
近畿大学生物理工学部生物工学科
-
森本 康一
近畿大学生物理工学部
-
村上 ゆかり
近畿大学・生物理工学部
-
泉 秀実
近畿大学 生物理工学部
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