ギニアグラスサイレージの発酵品質と消化率に及ぼすアクレモニウムセルラーゼと乳酸菌添加の影響

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ギニアグラスの発酵品質と栄養価に及ぼすアクレモニウムセルラーゼと乳酸菌添加の効果を明らかにするために2つの試験を行った。試験1では,ギニアグラスの1番草を出穂期に刈り取り予乾・細切後,対照区,アクレモニウムセルラーゼ・乳酸菌添加区(AC+LAB)を設け,5001容のサイロに詰め込んだ。試験2では,2番草を出穂期に刈り取り,試験1と同様にサイロに詰め込んだ。処理対照区,AC区,AC+LAB区を設けた。各区サイレージに緬羊4頭を供試して消化試験を実施した。ACおよびAC+LABサイレージは,対照区のそれに比較して発酵品質が優れていた。すなわち,各処理サイレージはpHが低く,乳酸含量と残糖量が高く,フリーク評点が優れ,酪酸含量と揮発性塩基態窒素/全窒素が低かった。酪酸,VBN含量およびフリーク評点から判断して,2番草サイレージは1番草サイレージより高品質であり,ACとLABの添加効果が顕著であった。ACサイレージとAC+LABサイレージは粗繊維,NDF,ADF,セルローズおよびへミセルローズの各含量が対照サイレージより低かった。このことは,添加したACが細胞壁の構成成分を分解し,発酵に必要な糖を溶出させたからである。酵素処理による細胞壁由来の糖は完全には有機酸に資化されないので,各処理サイレージは対照サイレージより残糖が多量に存在した。ACサイレージとAC+LABサイレージは粗蛋白質,粗脂肪およびNFEの各含量が対照区サイレージより高かった。1番草サイレージ(試験1)においては,AC+LAB区と対照区との間に乾物,有機物,粗脂肪およびNFEの各消化率に有意差は認められた。しかしながら,試験2のACサイレージとAC+LABサイレージは,高品質であった対照サイレージに比較して各成分消化率に著しい向上が認められなかった。ACサイレージとAC+LABサイレージの可消化養分含量は対照サイレージのそれより高く,その処理間差は1番草サイレージで顕著であった。
1993-12-20

ギニアグラスサイレージの発酵品質と消化率に及ぼすアクレモニウムセルラーゼと乳酸菌添加の影響

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