ストリーム数とリユースを考慮したループ分配方式(数値計算とコンパイラ)
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概要
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ループ分配は、ループ本体を複数の部分に分割し、各部分を別ループとして実行するループ変換手法である。本稿で提案するループ分配方式は、巨大ループを対象に適切なループサイズとなるよう分割を行う。ループサイズの基準として、レジスタ数、命令数の他に、ハードウェアプリフェッチ機構を意識してループ内のストリーム数を一定以下にすることを特徴とする。また、配列参照のリユース解析により同じ配列ストリームが別ループに分割されることによるデータ局所性低下を防ぐ。本ループ分配方式をコンパイラに実装し、日立スーパーテクニカルサーバSR11000モデルJ1上で評価した結果、NPB2.3ではSPで22%、姫野ベンチでは59%の性能向上が得られた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2007-09-09
著者
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本川 敬子
(株)日立製作所システム開発研究所
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久島 伊知郎
(株)日立製作所システム開発研究所
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橋本 博幸
(株)日立製作所システム開発研究所
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橋本 博幸
(株)日立製作所 中央研究所
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伊藤 信一
(株)日立製作所ソフトウェア事業部
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