罹病葉の投入や散水によるオオムギ雲形病の発病程度の違いが収量・精麦品質に与える影響(栽培)
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概要
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雲形病の罹病性品種ミノリムギを用いて,圃場における罹病葉の投入時期や散水の有無が,発病程度,収量関連形質,精麦品質に与える影響を解析した.出穂前の散水処理により病勢は進展した.また,散水の有無にかかわらず,積雪前に罹病葉を投入した区(冬投入区)では,出穂4週間後に著しく発病し,消雪後に罹病葉を投入した区(春投入区),薬剤を散布した区(薬剤散布区),罹病葉を投入せず,薬剤防除も行わなかった区(対照区)と比較して,発病程度が有意に高かった.積雪前に罹病葉を役人することは遺伝資源や育成系統の雲形病抵抗性評価に有効であると推察された.冬投入区の整粒重は他の試験区より有意に低く,登熟期の発病程度の総和との間に有意な負の相関関係がみられた.雲形病による収量低下の要因は,粒の肥大が抑制され,千粒重,整粒歩合,リットル重が低くなったことによるものと推察され,穂数は発病による影響を受けなかった.精麦品質は発病程度が高くなると,55%搗精時間が長く硝子率がやや高くなる傾向があったが,年次間差が大きく,55%搗精白度,欠損粒割合,硬度差,粗蛋白含有率は発病による影響を全く受けなかった.
- 日本作物学会の論文
- 2007-07-05
著者
-
伊藤 誠治
中央農業総合研究センター・北陸研究センター
-
馬場 孝秀
福岡県農業総合試験場
-
森脇 丈治
中央農業総合研究センター・北陸研究センター
-
青木(中村) 恵美子
作物研究所
-
森脇 丈治
中央農業総合研究セ
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