子軸経路式の畳み込みによるXQueryの書き換え

概要

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式の畳み込みを用いた部分評価に基づく書き換えによるXQuery の最適化手法を提案する。本手法は大きく二つの部分から構成されている。一つはメインアルゴリズム部で,XQuery 式の帰納的定義に基づく再帰アルゴリズムである。もう一つはメインアルゴリズムから呼ばれ式固有の畳み込み関数を呼ぶ部分である。本稿では特に子軸経路式固有の畳み込みである「child-path folding」アルゴリズムに焦点を当てる。別のXQuery によって構築されたエレメントに対する子軸に関する問合せは合成問合せとなるが,提案手法によりエレメント構築子を含む冗長な式を削除することが可能となる。この種の合成問合せは,データ統合問題におけるGlobal-As-View アプローチにおいて典型的な問合せであるので,提案手法は有用である。また,本稿では子軸経路式中に存在する全ての冗長なエレメント構築子を含む式を削除するための補助変換も提案する。子軸経路式以外のFLWOR 式や限量式を含む主なXQuery 式の畳み込みについても述べている。更に,XQuery 式の構文木に二つのアノテーションを追加することで,枝狩りに基づく書き換えアルゴリズムの改良についても述べている。