複数の直交基底を用いた最近傍コードワードの高速探索法(高精細画像の処理・表示,及び一般)

概要

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ベクトル量子化では,最近傍コードワードの探索に多くの計算量を必要とするため,高速化のアルゴリズムが必須である.高速探索のアルゴリズムは数多く提案されてきたが,それらは全て理論的に最近傍の候補となり得るか否かを何らかの尺度に基づいて判定し,成り得ないコードワードに対するL_2ノルムの計算を省略するものである.本論文では,先ず,既存の手法であるEENNS(equal-average equal-variance nearest neighbor serarch)法とDHSS(dynamic hyperplane shrinking search)法の関連性について議論する.また,その議論を反映し,WH(Walsh-Hadamard)基底と標準基底の双方を用いた高速化アルゴリズムを提案する.提案法では複数の基底成分を判定に用いるため,条件分岐処理の増加が欠点として考えられる.その対策として確率論的に各基底成分の分散を導出し,高速化に寄与しないと思われる基底を求めた.また,計算機実験との整合性について記した.しかしながら,標準基底の追加による優位性を示すことは出来なかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-11-23