膵蛭虫卵の膵管壁内存在とその意義について
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概要
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本編の結論は次の如くである.1.膵蛭は鹿児島県下の牛に広く分布している.2.成虫寄生による膵の病変として文献に見られるような病変を認めた上に, 虫卵が多数に病変部膵管壁組織内に存在するのを認めた.3.膵蛭幼若虫を膵小葉間結合織内に検出しそれによる病変を認めた.4.膵管内の成虫は膵管壁内に向つて産卵する.膵管壁内に産卵された虫卵は自動性により膵管壁内に広く散在する.5.膵管内の成虫はここで若干は産卵すると思われるが, 仮令産卵しても僅かであろう.また膵管壁内の虫卵の小数は壊死片に含まれて膵管内に落ち込む.6.膵管壁内の虫卵は漸次成熟に向う.恐らく孵化してミラキジウムとなりこれらは膵管, 腸管を経て糞便内に排出されるのではないかと想像される.
- 鹿児島大学の論文
- 1966-12-26
著者
-
河野 猪三郎
Laboratory Of Verteinary Pathology
-
福吉 成典
(現)厚生省博多検疫所
-
福吉 成典
Laboratory of Veterinary Pathology
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