犬耳下腺の走査電子顕微鏡による観察

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概要

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成熟した犬耳下腺の腺胞, 介在部および分泌管について, DMSOによる凍結割断試料を作製し, 走査電顕的に観察した.1.腺胞の腺腔はきわめて不明瞭で狭く, 腺腔表面には短かい微絨毛がわずかに認められた.腺胞細胞は核上部から頂部にかけて, 表面がなめらかな大小不同の球形顆粒を有し, また, 細胞間分泌細管や細胞間隙は認めにくかった.2.介在部はきわめて認めにくく, 上皮細胞の管腔面には短かい微絨毛が不規則に散在し, 細胞質には腺胞細胞のものより小さい球形顆粒が少数認められた.3.分泌管上皮細胞の管腔面は5ないし6角形を呈し, その表面構造は, 細胞頂部全面に短かい微絨毛が比較的少ないものから多数存在するもの, さらに, これと形態的に全く異なり, 細胞の頂部が膨隆したものまで種々の形状を呈していた.なお, 腺胞細胞および介在部上皮細胞にみられたような球形顆粒は, 分泌管上皮細胞には認められなかった.
鹿児島大学の論文
1980-03-19

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