母性看護実践で看護師が出会う倫理的問題とその対応に関する調査
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概要
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我々の研究は、母性看護領域における「倫理的ジレンマ」について調査するために計画された。調査内容は、生命倫理に関する二つの主要な内容で構成した:1)倫理的ジレンマを感じている看護者に対して:(1)日頃感じている倫理的ジレンマ・問題は何か、(2)倫理的ジレンマを解決するためにとっている対応は何か、である。2)現在倫理的ジレンマを感じていない看護者に対して:倫理的ジレンマに遭遇した場合、倫理的ジレンマを解決するためにどのような対応をとるかについてである。その結果1)最も多かった倫理的ジレンマは(1)生命の尊厳・権利の尊重が60.3%(2)良いケアのための看護研究が56.3%、であった。2)最も多かった倫理的ジレンマを解決するための対応は(1)患者を守るが87.0%、であった。(2)最善を尽くすが77.6%、であった。3)最も多かった倫理的ジレンマを感じた場合の対応は(1)患者を守るが83.9%、であった。(2)最善を尽くすが81.4%、であった。4)生命の始まりをいつと考えるかについて(1)受精の時が最も多く61.8%(2)妊娠8週以後が18.2%、であった。5)胎児と母親といった二つの命(権利)が競合する場合、どのように感じるか。その回答は:それは大変難しい。それゆえ回答は「どちらとも言えない」が最も多かった。結論は、決定は基準およびケースと一致して行われなければならないということである。看護教育において、生命倫理教育の充実が求められている。
- 日本生命倫理学会の論文
- 2002-09-17
著者
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