指定プレースをサポートに含む極小サポートインバリアントのサイフォン・トラップに基づく算出法(コンカレントシステム,離散事象システム,ハイブリッドシステム,及び一般)

概要

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ペトリネットN=(P,T,E,α,β)のsiphon-trap(ST)とは,以下の条件をみたすプレース集合Sである:「任意のトランジションtに対して,tからS内のプレースへの辺が存在するときかつそのときのみ,S内のプレースからtへの辺が存在する.」P-インバリアントとは,NのPT接続行列Aに対して「Y^t・A=Oを満たすY」である.全ての非負整数極小サポートインバリアント抽出法としてよく知られるFourier-Moizkin(FM)法には,途中で記憶すべき解候補ベクトルの増加に起因するメモリ不足のために,インバリアントが存在するにも関わらず何も算出されない場合が起り得る.この欠点を回避し,短時間により多くの極小サポートインバリアントを求めるために,STネット(STが誘導する部分ネット)を抽出し,それにFM法を適用する手法としてSTFM_G, STFM_Nが既提案である.本稿では,これらの手法に,指定プレースをサポートに含む極小サポートインバリアントを求めるための改良を加えた手法として,STFM_GS,STFM_NS,STFM_NS+を提案し,計算機実験によりそれらの性能を比較する.
2006-05-26