日本産イシガイ類の抱卵数と宿主選択性
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概要
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繁殖時期の違いによる抱卵数とグロキデイウム幼生の宿主選択性との関係について調べた。夏繁殖の種では, 抱卵数は少ないが, 宿主選択能力は高かった。夏は魚の活動性が高いため, 一旦非宿主に付着した幼生がすぐにそこを離れれば, 宿主に出会う機会も多い。また, 夏は生長期でもあるので, 夏繁殖の種にとっては宿主選択能力を高めることによって繁殖のコストを少なくし, その分を生長に回す必要があったと考えられた。一方, 冬には魚と幼生が出合う機会は少ないため, 冬繁殖の種では抱卵数が多くなり, 宿主選択能力はあまり発達しなかったのであろう。
- 日本貝類学会の論文
- 1989-03-31
著者
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