イシガイ類 7 種の繁殖期
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概要
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岡山県旭川水系の祇園用水に生息するイシガイ類7種の繁殖期を調べた。その結果, グロキディウム幼生の放出時期に関して"冬繁殖"と"夏繁殖"の2つのグループが認められた。ここでは冬繁殖とは水温10℃以下でもグロキディウム幼生を放出できるグループ, 夏繁殖は水温10℃以上でしかグロキディウム幼生を放出しないグループと定義した。また, カタハガイでは寄生期間中に幼生の殻の生長が見られたが, 他の種では見られなかった。以上の結果と文献の資料に基づいて, 日本産イシガイ類の繁殖様式を, 1)冬繁殖で寄生期間中に幼生が生長する種(カタハガイ), 2)夏繁殖で寄生期間中に幼生が生長する種(カワシンジュガイ), 3)冬繁殖で寄生期間中に幼生が生長しない種(ニセマツカサガイ, オトコタテボシ, カラスガイ, ドブガイ, マルドブガイ), 4)夏繁殖で寄生期間中に幼生が生長しない種(マツカサガイ, オバエボシ, イシガイ, タテボシ, ササノハガイ, トンガリササノハガイ, イケチョウガイ)の4つのタイプに分類した。
- 日本貝類学会の論文
- 1987-12-31
著者
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