モチ種紫黒米玄米の吸水ならびに利用特性
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概要
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新形質米の一種であるモチ種紫黒米玄米「朝紫」の7および30℃における吸水率をモチ種白色米玄米と比較した。また具体的な利用特性について検討を行ない,得られた結果を以下にまとめた。1)紫黒米玄米は白色米玄米,紫黒米精白米,白色米精白米よりも洗米水温の影響を受けやすく,30℃洗米による吸水率は7℃の2.4倍を示した。2)浸漬温度7℃の場合,紫黒米玄米および白色米玄米の吸水率は4時間までは差がなかったが,8時間以後に差がみられ紫黒米玄米は白色米玄米よりも低く,6日間で近値を示した。3)浸漬温度30℃の場合,10から50分間までは紫黒米玄米の吸水率が白色米玄米より大きかった。紫黒米玄米は24時間で36.8%,3日間でピーク(40.3%)を示し,白色米玄米は24時間で33.7%を示し差がなかった。紫黒米玄米は3日間吸水時に泡立ちがみられ,4日間では発芽が観察された。4)各米の吸水量が飽和状態に達するまでの時間は,モチ種紫黒米玄米は水温7℃の場合7日間(34.1%),30℃の場合3日間(40.3%)であった。5)モチ種紫黒米玄米を実際に炊飯する場合,米は30℃8時間吸水を行い,圧力鍋を使用した。加熱時間は20分間とし,蒸らし時間はコンロから鍋をおろした状態で20分間とした。この方法で得られた紫黒米玄米飯を用いて他の調理にも利用することが可能である。
- 2006-06-20
著者
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