野草料理に関する研究 : 第1報 : 山口県に伝わる葉わさび料理について
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概要
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野生ワサビの醤油漬の調理法を一般化するために辛味成分の確認をガスクロマトグラフィによって行い,更に,辛味成分が最も多く生成される条件の検討と材料の一般成分の測定を行った。1.辛味成分は栽培ワサビ,和ガラシと同じく主としてアリル芥子油であった。揮発性成分中に占めるアリル芥子油量の割合は84.3%で,栽培ワサビ,和ガラシに較べて若干少なかった。2.辛味成分生成量は2.5時間,pH5.5付近50℃で最高となった。3.一般成分を測定した結果は従来の栽培ワサビに較べて水分含量高く,糖質が少なくその他の成分,ビタミン等も若干少なかった。以上の結果に基づき秘伝的ではなく,誰にでも作られる一般調理法を確立した。本研究を行うにあたり,適切な御指導と御助言をいただいた神戸学院大学栄養学部浜尭夫教授,ガスタロマトグラフィをお願いした同梶本五郎教授,また野生ワサビの鑑定をして下さった富山大学和漢薬研究所難波垣雄教授に深く感謝の意を表します。
- 1972-06-20
著者
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