素性論理に基づくXML文書ルール記述言語DRDLとインターネット文書交換システムへの応用(コンテンツ処理,<特集>新たな適用領域を切り開く情報システム)

概要

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本稿では,インターネット上の文書交換システムにおけるXML文書の検証,変換,およびデータベース連携などのXML処理の開発基盤となるXML文書ルール記述言語DRDL(Document Rules Description Language)を提案する.DRDLの技術特長は,自然言語処理分野で用いられる素性論理に基づいて,W3C推奨のスキーマ記述言語XML Schemaでは記述できないXML文書の内容や構造間の制約を簡潔に表現できる文書ルール記述言語を提案した点にある.DRDLの論理式を手続き的に解釈実行するDRDLプロセッサにより,XML文書の内容検証,内容代入,およびデータベース連携などが実現できる.また,DRDLプロセッサ,DRDLエディタ,およびDRDLルールトランスレータからなるXMLアプリケーションフレームワークを開発した.そして,電子申請,設計仕様交換,受発注文書交換,および設備管理などの実用システムヘの適用を通じて,DRDLのルール記述能力とDRDLフレームワークの開発生産性が実用レベルにあることを確認した.また,XML文書検証ルールの開発生産性に関しては,従来のJava言語による検証ロジック作りこみと比較して,開発時間で約2.7倍,コード行数で約6.5倍の改善が実現できた.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-03-15