死亡診断書にみる心・脳血管疾患について
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概要
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発症一ヵ月以内に死亡した心・脳血管疾患の診断書記載内容と発症時間について検討した。急死した場合,地域によりその死因に差異が認められ,心・脳血管疾患の分類・診断にも地域差があった。若年の発症時期は夏季に多い傾向であった。死亡診断書の死因記載方法に不適切な例が多いとの指摘があるが,他の死因とすべきと考えられる例や「急性心不全」の安易な使用等が伺われた。心疾患の発症時間は午前8〜9時に他の時間帯の約1.5倍多く,他の時間帯はほぼconstantであった。但し,若年の急性心不全に限ると夜半から深夜にかけてが圧倒的に多く,高齢者では逆に少なかった。脳血管疾患は心疾患よりやや早い午前6〜7時に多く,特に若年で顕著で,また夕刻より夜にかけても多かった。このように発症時間には特徴があったが,性・診断名・加入時血圧・地域等による差異もあった。全国の死亡診断書を容易に分析しうる立場上,さらなる追求が必要である。
- 日本保険医学会の論文
- 1992-12-15
著者
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