心電図所見よりみた当社死亡状況(その1) : 当社心電図所見別死亡状況
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概要
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昭和53年度より8年間にわたり心電図記録をした約8万3千件のうち約6万9千件の死亡状況について観察した。死亡指数(MR)の高いコードの成立率は低かった。正常所見はMR97異常所見はMR122であった。39歳以下の異常所見のMRが243と高く,60歳以上の正常所見のMRが56と低かった。当社全体との比較では,正常所見につき緩和され限界体とした例が含まれる標準体の病死MRは類似し,標下体の病死MRは心電図記録群の方が低いMRであった。心電図は血圧と類似した選択力を認め,共に正常の場合や高血圧で正常所見の場合に減点が可能である事を証明した。正常所見の心疾患によるMRは57脳血管疾患は54と低かったが,悪性新生物のMRは異常所見より高いMRであった。このように心電図の有用性を明らかにしたが,高額契約に自殺の多い事を反映して自殺のMRが非常に高く,更に不慮の事故のMRも高く全体のMRに相当の影響を与えた。標準体の自殺MRは標下体より相当高く,正常所見より異常所見の方が高い自殺MRを示した。
- 日本保険医学会の論文
- 1988-12-20
著者
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