北里式ピストン・ベローズ型人工心臓 : その設計とイヌへの適用

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概要

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北里大学医学部生体工学部門では,人工心臓における流量制御の問題を解決するために,「ヒトの心臓と同等の流量制御機能を有する拍動流ポンプ」をめざして,モーター駆動式往復ポンプを試作した。試作したポンプを用いて水力学実験を行ない,拍動流ポンプにおける流量制御に影響を与える諸因子(ダイヤフラムの変形性,駆動バネの復元力,入口・出口弁の開閉状態,人工心房の変形性)の関係を明らかにした。その結果をもとにして,ヒトの心臓と同等の範囲(拍動数: 30〜190min^<-1>,一回拍出量:0〜130ml)で流量を制御できるように,ポンプを改良した。改良後のポンプでは,ステンレス鋼製溶接ベローズがビストンの往復運動距離に比例した容積室容積変化を保証するので,一回拍出量の調節が容易である。この北里式人工心臓ポンプを12例の成犬に試用し,流量制御を試みた。以上の歩みを経て,最長17時間,イヌの心臓に代わって血流量を制御できた。
北里大学の論文
1982-06-30

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